関野意匠室＋絡繰堂 SekinoDesign+AutomataStudio BLOG

西粟倉・森の学校が主催した木製品デザインコンペ関連の仕事のお話。

関野も審査員を務めましたが残念ながら入選は逃した作品の中に、
個人的に推していた作品が数点ありました。
そんな作品の中から1つだけですが、デザイナーご本人にコンタクトを取り、
試作品の制作に取りかかっているものがあります。

「ReNature」という椅子の作品。



実物や試作品等のない３Dモデリング（つまりCG）画像で応募いただいた作品ですが、
そのアイデアは薄い板をスリットにはめ込んで十字に組み、
強度を出して脚や座面にするというものです。

私がこの作品を推したのは、
（１）幾何学的な模様が美しい。
（２）組み立てにパズル的な要素があり制作工程が楽しめる。
（３）板の集合体なので販売時の運搬経費が低コストで提供できる。
という３つのポイントからです。

ただ、通常の家具よりも厚みが薄い板が使用素材になりますので「曲がりや反り」が大敵です。
木を扱う者として考えた時、たいへん難しいテーマを孕んだ作品でもあります。

逆に考えると・・・この製品に使用出来る木材を製材出来る機能（乾燥機を有した製材所で
含水率など品質の管理、合板の製造など）を西粟倉村が獲得することが出来れば、
現在進行中で西粟倉村が取り組む「百年の森林構想」の大きな助けになると断言出来ます。

そんな大きなプロジェクトも視野に入れた、今はまだ小さな、ごく個人的な取り組みです。

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「Re Nature」
デザイン原案：四方 作刀志 氏（西本意匠）
試作品制作：関野 倫宏（関野意匠室＋絡繰堂）

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