関野意匠室＋絡繰堂 SekinoDesign+AutomataStudio BLOG

2024年の授業が無事に終了しました。

本年は1泊2日で西粟倉「元湯」に宿泊し、
「若杉天然林」森林散策をメインに、
今の林業や森林問題を「百森」に、
鹿革の加工を「渋谷カバン」に、
村の図書館の視察や、「むLabo」にも立ち寄り、
西粟倉に集まったIターン移住者の方達にお話を伺いました。

私と受講生は親子ほどの年齢差。
改めて2世代の日本人＋日本に興味を持っている人が、
これまでの植林、今抱えてる問題、そして、
これからの事を語らう重要さを感じました。

森林は50～100年の事業。
現在、70～80代の方々、もうひと世代上の方々が
「後世に良かれと思って考えて作った森林」と共に、
我々は生きている。
先代から引き継いだ良い事と同時に、問題も引き継ぎ、
たった今を生きているのは私達です。

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今年で９年目になる本講義では、
これまでの「①ツインクランク」「②振り子時計」と、
「③それ以外」を選択できるテーマにしました。

本年度の受講生が熱心に取り組んだ跡が見える作品群を紹介します。
作品解説と寸評を添えます。


鹿と植林～間伐をテーマにした振り子時計。
ワイヤーで表現した鹿。頭部に木の枝を角に見立てた作品。
盤面は帆布に刺しゅう。おしゃれな一作。


木の成長と時間を表現した時計。双葉から次第に年輪を重ね、
それが数字となった掛け時計のアイデアがきちんと形になった作品。


西粟倉の1泊2日をRPGで再現。ユーモアを交えたキャラクターのセリフや、
各事業所の屋内や駅構内の再現度も高く、ユニークな成果物。
手で触れる事の出来ないデジタル作品は、本講義で初の試みでした。


背景と鹿の重なる部分のリンクしたデザインが良いですね。丁寧な描きこみ。
西粟倉村の特色「鹿と木材」を絵画作品として表現。


事前レポートから初志貫徹の紙飛行機タワー。地元愛に溢れてますね。
ぜひこれからも〝楽しく〟過疎化に抗い頑張りましょう♪


パレットの上に、5色の西粟倉村らしさを表現した立体絵画作品。
アイス・空・緑・木材・鹿、そして枝を使った筆。
この絵具で描かれていくのが、この村の未来、そんな想像が膨らみます。

・・・
例年通り、各自、思い思いに作りたいもの・表現したいものを選び、
その実現に向けて困難があれば、問題解決方法を考え、
克服してもらう体験を最も重視する内容としました。

皆さんそれぞれに、完成予想に近づけるために試行錯誤の努力を積み上げ、
それが結実した作品となっています。

学生の皆さん、お疲れ様！
ありがとうございました。　関野

最期に、毎年恒例のこの関連記事を受講生の皆さんに贈ります。
より速く適切に学べる人、その理由：ほめ方の研究（WIRED 2011.10.18）

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